耐久卵/休眠卵

大紅卵100g/450g【チベット産】

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商品詳細

大粒で深い紅色の卵殻から中国で大紅卵と呼ばれてきたブラインシュリンプ(アルテミア)の耐久卵です。
特徴として卵殻が水面に浮く不沈性の性質を有し卵殻と幼生の分離が容易です。
日本において大紅卵は当社の登録商標です。「登録第6017321号」
一流の供給者から買い付けた厳選された商品のみに大紅卵の称号を付けてお届けします。
※2024/4/25入荷分となります。

孵化方法


【孵化容器】
・最高の孵化率を得るには底が円錐形または丸底の透明な容器
・円柱や四角底の容器には耐久卵やノープリウスが堆積し酸欠に陥るデッドスペースが生まれます
【塩分濃度】
・5~35 g/1Lの人工海水または粗塩(注1)
【温度】
・28℃
・一般的に25℃未満では孵化が遅くなり、33℃を超えると代謝が不可逆的に停止すると言われています
【光強度】
・2,000Lux
・強い照明は孵化を誘発させるため最初の数時間は不可欠と言われています
【密度】
・少容量(~20L)の場合は耐久卵5g/L未満
・大容量(20L~)の場合は孵化卵2g/L未満
【pH】
・8.0〜8.5(注2)
【通気攪拌】
・酸素量2mg/L以上
・曝気強度は孵化容器と耐久卵の密度により卵殻が満遍なく攪拌される程度を要します
【孵化時間】
・24時間以内(注3)
・30時間要する大卵も流通していますが鮮度が良いので24時間で十分です

(注1)塩分濃度は2~3%と言われることが多いようですが、低塩分濃度(最低で5g/L)で孵化させるほど「孵化時間短縮、孵化率アップ、ノープリウスの栄養価アップ」に繋がります 。
耐久卵に蓄積されたトレハロースが吸湿剤としてのグリセロールに変換され、吸水効果により耐久卵は破裂(割卵)します。
塩分濃度が低いと吸水効率が上がるためグリセロールに変換されるトレハロースが少なく、エネルギーとしてグリコーゲンに変換される量が多くなることで肥えたノープリウスが産出されます。
(注2)割卵後孵化のプロセスはアンブレラ期に入りますがノープリウスは孵化膜に覆われて卵殻にぶら下がっている状態が多くまだ自由に泳ぐことはできません。
孵化酵素が頭部領域から分泌されることで孵化膜が破れノープリウスは自由に泳ぐことができるようになりますが、孵化酵素の至適pHは8以上と言われています。
低塩分濃度孵化の場合は、バッファーとして重曹(NaHCO₃)を1g未満/L添加することも可能です。
(注3)アルテミア養殖は屋外で行われるため他の生き餌同様に常在菌と共存しています。
一般的に好塩菌であり日和見菌(宿主の抵抗力が低下すると感染症となる菌)として知られるビブリオの潜在的キャリアとなる可能性があります。
アルテミア耐久卵の加工の過程では高塩分濃度の灌水と真水による殺菌処理が行われたのち乾燥機による乾燥が行われてます。
しかし外殻のクチクラ、アルベオラス層あたりに存在する菌までは完全に殺菌することができない可能性があります。
耐久卵の割卵時に放出されるグリセロールは微生物や細菌・バクテリアの栄養となる糖分であるため適度な温度も手伝い増殖する可能性があります。
アルテミアは孵化後8~12 時間で脱皮して2令に成⾧し口が形成されて餌を食べ始めます。
アルテミアは連続的で非選択的な濾過摂食者(サスペンションフィーダーとも言います)と言われているように1~50μm程度の物質を摂取します。
そのため細菌を含む微生物叢も取り込み消化することができます。
しかしノープリウスは稚魚に与えられることが多いため口が形成される前に孵化を完了させる方法が良いと考えます。

アルテミア耐久卵【中国産】の場合
孵化開始から12 時間後に孵化が始まり、更に8 時間後に脱皮し口が形成されるとして20 時間

大紅卵の場合
孵化開始から15 時間後に孵化が始まり、更に8 時間後に脱皮し口が形成されるとして23 時間

尚、ビブリオ菌は真水のような低張環境ではで溶菌死滅します。

保存法保
・冷蔵庫で10℃以下で保存してください
・長期保存は冷凍保存をしてください
大紅卵は標高5,000m級のチベット高原由来のアルテミア耐久卵になりますので冷蔵庫でも他種に比べて劣化が早いです
冷凍保存の場合、ご使用前に冷凍庫から取り出して半日から1日室温で解凍してください
自然界での冬眠解除を模した技術になるので正しくは室温で最低1週間順応させる必要があるようですが半日から1日で十分です
・ご使用後は空気を可能な限り抜いてから二重の袋のチャックを閉じて冷蔵庫で保存してください
ビニール袋は水分や酸素を透湿・透過させます
アルミ袋はビニール袋に比べて透湿・透過度はかなり低下します
耐久卵の水分が10%以上になると孵化モードに切り替わりますが、適正な孵化環境でない場合で酸素が存在するとフリーラジカルが形成され特定の酵素が破壊されるため耐久卵に致命的なダメージが発生してしまいます
・生石灰を使用した乾燥剤は水で、脱酸素剤は酸素で発熱することがあります
脱酸素剤の原理は使い捨てカイロと同じです
これらを使用する際は発熱リスクを考えて自己責任のうえご使用ください。

給餌戦略
ノープリウスは脂質が多く高脂肪食と言えます。
3〜4日培養することで高蛋白質になりアミノ酸スコアも上がります。 
アルテミアの給餌戦略としては単細胞タンパク質 (SCP)原料としての微細藻類、細菌、酵母が望ましいと考えます。
一般的なアクアリストが入手可能な具体例としては、クロレラ、紅色非硫黄細菌 (PNSB)、ドライイーストが挙げられます。 
微細藻類はアルテミアの最も望ましい餌として知られていますがアルテミアを高密度で培養する場合は、濃縮技術により藻類密度を高める必要があります。
またクロレラは孵化直後のノープリウスが消化できない厚い細胞壁を有しているため他のSCPと併用、または代替する必要があります。
細胞壁を除去した乾燥クロレラはアルテミアが摂取できない水溶性成分が多くなり水質に及ぼす影響を考慮する必要があります。
水溶性成分を基質に発生する約50µm以下の微生物叢をアルテミアは摂取し消化することができますが水質悪化を招くこともありますので多用する場合は注意してください。

紅色非硫黄細菌(Purple Non-Sulfur Bacteria,通称PNSB)は光合成細菌(Photosynthetic Bacteria,通称PSB)として知られていますが光合成細菌の中でも酸素非発生型光合成を行う原核生物(グラム陰性細菌)の一部の総称です。
紅色非硫黄細菌は代謝機能が多岐にわたるため、さまざまな培養が可能である反面適正でない培地による雑菌混入や栄養の偏りが容易におこります。

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