餌料生物培養
淡水産餌料生物培養
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商品詳細
ミジンコ培養、ホウネンエビ培養、淡水ワムシ培養にかかる無料の情報リソースの提供のみですので販売商品ではありません。
培養方法【養殖業者による解説と補足】
用意する物
1.乾燥卵
2.孵化用トレイ【0.1ガロン（0.38L）】
3.培養タンク【最低3ガロン（11.3L）】
4.水（残留塩素が無いもの）
5.エアーポンプと吐出量調整バルブ
6.餌
7.アミ（プランクトンネット）
餌料（じりょう）生物の掬い網には一般的に下記の目数の網のが用いられます。ミジンコ：200目
ワムシ：300目
ゾウリムシ：500目
8.ヒーター又はヒートランプなどの加温装置
9.掃除用サイフォンチューブ
準備
孵化用トレイに水を入れ必要に応じ加温装置で最適温度に調整します。
1日3～4時間日光に当てると孵化能力が高まりますので置き場所は重要です。
カプセルを開けて水面に乾燥卵を撒きます。
乾燥卵が器壁に張り付かないように気をつけてください。
浮上卵、沈卵は孵化率に影響しません。
良く攪拌して乾燥卵を水に馴染ませた方が良いという意見もあります。
3日～10日で孵化が始まります。
エアーポンプで酸素を供給します。
孵化したての幼生は遊泳能力が低いので吐出量は最低レベルに調整してください。
成長や個体数に応じ徐々に調整してください。
プランクトン培養のエアーレーションの考え方には下記の3つがあります。
1.エアーレーションを行わない方法。
この考え方を支持する人は、エアーレーションにより遊泳能力の弱いプランクトンが弱ることを指摘しています。
2.エアーレーションは行うがエアーストーンを使わない方法。
この考え方を支持する人は、エアーストーンによる微細な泡をプランクトンが飲み込むことで食道が詰まり餓死することを指摘しています。
但し、エアーレーションは培養液の中に餌を満遍なく漂わせる目的があるので行います。
3.エアーレーションを行いエアーストーンを使う方法。
この考え方を支持する人は、培養液中の溶存酸素が上がることを指摘しています。
孵化したての幼生は肉眼で確認しにくいので暗がりで照明を当てて確認してください。
孵化が確認できたら孵化用トレイから培養タンクへすべて移し替えます。
全滅を防ぐため早い段階で植え継ぎ培養によるストックカルチャーを確保しておくことをお勧めいたします。
植え継ぎ培養
ある程度培養できたら新しい容器に一部の培養株を移動させて培養を続ける。
孵化しない場合
10日以内に孵化しない場合は、卵を2～3日乾燥させて再び孵化させてください。
乾燥状態と湿潤状態を繰り返す乾湿反復方式はタイのホウネンエビ業者の間では乾季から雨季への変わり目の天候を模した最もポピュラーな休眠解除の方法です。
尚、この乾湿反復方式には当店独自の見解になりますが次のような効果があるのではないかと考えます。
土壌には休眠シスト形態をとることができる土壌性繊毛虫のコルポーダ（Colpoda cucullus）のような生物が多く存在します。
これらのシストは脱嚢時間が早くミジンコのように繊毛中を捕食する生物にとっては格好の餌となりますが繊毛中を捕食しないホウネンエビやワムシにとっては競合相手となります。
ホウネンエビが孵化する前に乾燥させることでこれらの生物を駆除できるのではないかと推測します。
不応期について
甲殻類プランクトンの休眠卵は好条件下に置かれても孵化プロセスを開始しない不応期があります。
特にDaphnia magnaは不応期の影響を強く受ける傾向があり孵化までに数週間要することも珍しくありません。
休眠解除の研究はされていますが現時点で解明されておらず、温度、光周期、二酸化炭素濃度、次亜塩素酸による脱殻など諸説ありますが最新の研究によると一定の光量蓄積が鍵になるのではないかと言われています。
餌
餌はバクテリア、酵母、スピルリナ、クロレラを与えます。
与えすぎに注意して水が薄く色づく程度でとどめてください。
1日1～2回を目安に水が透明になれば追加で給餌してください。
酵母を使う場合はあらかじめ小さい容器で懸濁させてから与えると良いです。スピルリナ（シアノバクテリアの一種）は大きいもので短軸10㎛程度ですが長軸は500㎛程度ありますので微粉化された粉末スピルリナが適していると思われます。
一種類の餌だけを与える単食よりも複数の餌を与える方が良い結果が生まれることを多くの研究結結果が証明しています。
換水
水が黄色く変色してくると汚れのサインになりますので完全に脱塩素出来た水で換水してください。
ミジンコごとサイフォンで吸い出しプランクトンネットで濾しながら行うと効率的です。
水底に沈むゴミや死んだミジンコは吸い出さないで処分してください。
水底に沈むゴミにはエフィピウムが混ざる場合があります。
容器を綺麗にしたら新しい水と古い水を8：2の割合で混ぜてミジンコを戻してください。
